瞼が腫れぼったくて重い。
喉がカラカラに乾いていて息が余計に苦しい。
水を飲んで、顔を洗ってからふわふわのタオルを顔に押し当てる。
タオルから顔を上げた私は鏡を見て、
「ひっどい顔……」
ぽつりと呟いた。
こんな顔じゃ、倉庫にいけない。
ううん、顔だけじゃない。
ちゃんと、ぐちゃぐちゃになった頭を整理しないと。
交戦ってだけで大変なのに、迷惑かける。
せめてみんなの前では、いつも通りでいたい。
───大丈夫、私は、あの頃より強い。
「ほら、笑えてる」
鏡に向かって作った笑顔は、いつもと変わらない。
いつも茜が近くのコンビニまで来てくれるのは正午あたりだから、それまでにちゃんといつもの調子を取り戻そう。



