「…あ」
とたんに、集中力がプツンと途切れて、私は折れた芯をぼーっと見つめる。
……今日は、集中できない日なのかもしれない。
ぼーっとすれば自然と、今日聞いた言葉が頭の中を飛び交う。
『俺らは──青嵐はもうすぐ壊れる』
『白龍を潰して、真実をなかったことにしようとしてくる』
────引き金は、引かれていた。
夏休みが終わるまでに、青嵐は何か仕掛けてくるかな。
…いや、でもどうだろう。
夏休みが終わった後かもしれない。
全てが終わるのはいつになるだろう。
私がみんなに過去を話せるのはいつになるだろう。
私はいつも心の中で謝って、心の中で“いつか話すから”って言うけど。
────いつかって、いつだろう。
気づかないうちに引かれていた交戦スタートの引き金。
それは、私の心の中をかき乱すのには十分で。