照らされたその人の足元。 そこしかはっきりとは見えなくて、顔は倉庫の陰に隠れている。 誰だっけ。誰だったっけ。 この靴。 ここまで、出かかってるのに。 はやく思い出したくて、知りたくて、目を凝らしてみるけど倉庫の中の暗さに目が慣れてくれなくて、相変わらず見えないのがもどかしい。 一歩、その人に近づこうとした時。 音を立てて、向こうが一歩、近づいた。 「…日向」 光に照らされるその人の髪と顔。 気まずそうに眉をハの字にして。 私の名前を呼んだ彼を見て、私はハッと息を呑んだ。