恐る恐る、目を開く。
目の痛さも忘れて、ああそういえば私茜とニケツしてたんだっけなんて思いながらギギギッと首を茜の方に向けると、案の定。
「てっめぇ…、いきなり叫んだと思ったら思いっきり胸板叩いてくるとかどういう了見だ?あ??」
めっちゃめちゃドスを聞かせた声で、茜にブラックスマイルを向けられた。
威圧的な笑顔ってこういうののことを言うんだね、リアルで初めてみた。あははははは。
…笑えない。
だだ、だって茜の腰に手まわしてたのとか頭になかったんだもん。
そのままのノリで目に手を打ち付けようとしただけだったんだもん。
そしたら目よりだいぶ前の位置で手が障害物(茜の胸板)にぶち当たったんだもん仕方ないじゃん。
にしても海の可愛いツンデレ茜はいずこ…?
いつも通りの茜しかいないんだけれど。あれっ。
さっきのが幻覚?今のが幻覚?
でもうん、とりあえず私の返事を待ってる茜が怖いから心配しておこう。
「そ、そんなに痛かったの?……でしょうか?」
相変わらずチキンな私は最後に敬語を付け足して、茜の顔を覗き込んだ。
目線が合うと、茜は睨むようにスッと目を細める。



