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「よーし、それじゃあ帰るぞー!行きと同じ感じで来いよー!」




「「うぃーす!」」



声を張り上げた朝陽さんに元気よくみんなは返事をして、エンジンをふかした。



あたりに、ものすごい音が響き渡る。


みんながだんだんと出発していく中で、私は茜のバイクに思いっきり飛び乗った。




「よっし!乗れたー。茜も早く乗んないとみんなに置いてかれるよ!ほら!」



「わーってるって。揺らすんじゃねーよ、それも俺のバイクだろーが」



確実にいつもの調子に戻ってる茜が嬉しくって、私のテンションはちょっとばかり上がる。



乱暴に、ポンッとヘルメットを投げて渡してきた茜をムッとした顔で見るけど、スルーされた。


なんかちょっと悔しい。私がガキみたいじゃん。




そんなことを考えてジトーッと見つめてる私なんか、気にも止める価値がないと言ったように無視を決め込む茜は、ひらりとバイク跨ろうとして────。




「茜!」



後ろから聞こえた声に、跨ろうとした足を元に戻して振り返った。



ん?なんて思いながら、私も一緒に振り返る。