「生きがいかはよくわかんねぇ。でも、守らなきゃなんねぇモノが幾つもあるっていうのは分かる。そのためになら頑張れる」





…そっか。



何か、美影は大切にしたいって思える何かが見つかったから、腐らないで、そんなにも綺麗な強い目をしてここにいるんだね。



そんな美影の後に続いて、タカと朝陽さんは呆れたように口を開いた。




「俺らはこいつの幼馴染みたいなもんで、俺と朝陽はこいつが心配すぎてついてきちゃって、気づいたらここにいるって感じだよな」



「そうなんだよな。こいつは放っておいたら、気づいたらヤクザでしたとか気づいたら捕まってましたとか大いにありそうな話だったからなぁ」




朝陽さんは、昔から苦労人だったんだね。



おかしくなって、私はほんの少し笑いを零した。