「弱かったの、あの頃の私は」
「何も知らなかったの、あの頃の私は」
「────だから、白龍に入った時。変わりたかった。強く強く、なりたかった…!」
ねぇ、私は。
─────最初よりも、強くなれたよね?
そんな思いを込めて、みんなを見ると。
わかってるとでも言うようにみんなは優しく笑って頷いて。
「っ、」
嬉しくって、ものすごく。
やっぱり大好きだ、なんて改めて感じて涙が出た。
零しは、しなかったけど。
私をみて美影は、何を思ったのか私のところまで来て口を開いた。
「俺は、生きがいがなくて。親もいたのに、全てがあったのに何か足りなくて。そんで裏路地ふらついてて、前の白龍総長に拾ってもらってここにいる」
「美影は、生きがいは見つかった?」



