……あ?いや、あいつが幹夫の後ろ乗ったくらいでなんで俺がイライラがしなくちゃなんねぇんだ。
それこそ、意味わかんねぇだろ。
得体の知れない感情が、心にモヤっと浮かんで意味がわからず首を傾げる。
少し考えて、でもやっぱ意味わかんねぇから俺は思考を別の方に移動させた。
「あいつ、どこいった」
静かに広がる海の音の中に、俺の独り言が重なって聞こえる。
あいつに素性を話す前は、話したって話さなくったって、別に俺のこの心は晴れるわけじゃねえって思ってたのに。
俺の素性を知りたがってる、あいつの心の中がイマイチよくわかんなかったんだけど。
なんだかな。
────話して、すこしだけすっきりしたのは嘘じゃねえ。



