「はいっ!それじゃあ!あと、別荘泊まらせて頂いてありがとうございました!」
その言葉がものすごく嬉しくて、私はまた勢いよくペコッと頭を下げた。
よし、茜のところに戻ろう。
そう思い頭を上げて、笑顔を向けている茜のお父さんにもう一度ぺこりと会釈して、私は背を向けて歩き始めた。
茜はまだ、海にいるかな?
早くみんなのところに連れてって花火に混ぜてもらおう。
私は茜の過去を聞いただけだけど、茜は少しは楽になってくれたのかな。
…いや、そんなことあるわけ────ドンッ!
「ひょえっ」
頭の中でいろんなことをぐちゃぐちゃ考えていたら、角を曲がったところで何かにぶつかった。
こんなところに、壁…!?
何にぶつかったか定かじゃない中そんなことを考えて、バランスを崩した私はとっさに目を瞑った。
じ、地面と接触事故が起こる!!
お尻に痣できるかもぉぉ!!
心の中であたふたしながら、何もできずにギュッと目を閉じて地面とぶつかるのを待つ。
う、うわぁぁぁ!
スロ、スローモーションに感じる!!
まだ!?まだ倒れないの!?
尻餅つくところに虫いないといいなぁ。
尻餅かぁ、お雑煮食べたい。
あんころ餅も美味しいよね。
でも私は醤油唐辛子派だな。



