真実と嘘〜Truth or Falsity…*〜【下】



でも、口に出して聞くことはできないから、それに絶対そんなわけねぇって言われるし。



私は心の中で思考を巡らせる。



茜は何かを思っているのか、海をじっと見つめている。




私たちの間には、海の波の音だけが響き渡った。




──愛されてない、茜はそう言ったけど。




私は、どうしても違う気がしてならない。



だって、だってさ。



さっき見た茜のお父さんは、少なくとも私が見た限りでは、茜のことを心配してた───。





そこまで考えたら、いてもたってもいられなくなって私はバッと立ち上がった。




「うわっ!ビ、ビビらせんなよ!」




横でいつもの調子で騒いでる茜に目線を一瞬移して、




「茜、私ちょっと行ってくる!!」




そう大声で言って走り出した。