「はぁ!?お前、何言ってんの?」
「だ、だってあたしがこか……を蹴ったから気に入ったんでしょ!?」
「ブハッ!」
「り、凛音ちゃん……!」
あたしの股間発言に思いっきり噴き出す陽と、頬を染めて慌てふためく壱さん。
「おま……、もしそうなら気持ち悪いだろうが」
何故かあたしを見て顔を顰める爆笑男。
鳥肌でも立ったのか肩を丸めて二の腕を摩っている。
「あたしだって気持ち悪いよ!そんな趣味ないもん!」
「ちょ、凛音、止めろって!俺、想像しちゃったじゃん!」
陽も爆笑男同様、二の腕を高速で擦っていて。
それを見てると何だかあたしまで鳥肌が立ってきた。
「駄目だよ陽くん。穢れちゃうよ」
「だよな。やめよやめよ」
二人で擦りしながらウンウンと頷き合う。
「……で、どうなの?」
気を取り直して再度確認。
「り、凛音ちゃん、それは多分違うと思うよ?気に入ったって言うのは本当かどうか分からないけど、俺達が思うに、“俺達”といたから狙われてるんだと思う」
問い掛けに応えてくれたのは爆笑男ではなく壱さんで。
その表情はさっきまでの慌てていたのが嘘のように真剣だった。
「……でもあたし、壱さん達と関係無いんだけど」
「そうだね。でも中田は凛音ちゃんと俺達が関係無い事は知らないんだよ。中田の中では俺達と一緒居た、イコール、繋がりがある。そう思ってると思う」
「………」
壱さんの分かりやすい説明のお陰で納得はした。
けど、なんで仲間にならなきゃいけないのかが分からない。


