Ri.Night Ⅰ 【全完結】



「はぁ!?お前、何言ってんの?」


「だ、だってあたしがこか……を蹴ったから気に入ったんでしょ!?」


「ブハッ!」


「り、凛音ちゃん……!」



あたしの股間発言に思いっきり噴き出す陽と、頬を染めて慌てふためく壱さん。



「おま……、もしそうなら気持ち悪いだろうが」



何故かあたしを見て顔を顰める爆笑男。


鳥肌でも立ったのか肩を丸めて二の腕を摩っている。



「あたしだって気持ち悪いよ!そんな趣味ないもん!」


「ちょ、凛音、止めろって!俺、想像しちゃったじゃん!」



陽も爆笑男同様、二の腕を高速で擦っていて。


それを見てると何だかあたしまで鳥肌が立ってきた。



「駄目だよ陽くん。穢れちゃうよ」


「だよな。やめよやめよ」



二人で擦りしながらウンウンと頷き合う。



「……で、どうなの?」



気を取り直して再度確認。



「り、凛音ちゃん、それは多分違うと思うよ?気に入ったって言うのは本当かどうか分からないけど、俺達が思うに、“俺達”といたから狙われてるんだと思う」



問い掛けに応えてくれたのは爆笑男ではなく壱さんで。


その表情はさっきまでの慌てていたのが嘘のように真剣だった。



「……でもあたし、壱さん達と関係無いんだけど」


「そうだね。でも中田は凛音ちゃんと俺達が関係無い事は知らないんだよ。中田の中では俺達と一緒居た、イコール、繋がりがある。そう思ってると思う」


「………」



壱さんの分かりやすい説明のお陰で納得はした。


けど、なんで仲間にならなきゃいけないのかが分からない。