「だってあの男が仲間だなんて言うから!」
仕方ないじゃん、と唇をむぅと尖らせる。
「……で、結局はどっちなの!?」
そう言いながら再度ズイッと詰め寄ると、
「仲間だよ!」
後退しながら、半ばキレ気味にそう返された。
「う、うそ……」
余りのショックにピタッと足が止まり、その場で項垂れる。
「……王子……じゃなくてアナタも?」
「……えっと、そう、かな?」
「………はぁ」
ガックリ。
分かってて聞いたんだけど、それでも僅かな可能性に賭けてみたのに……。
……うぅ。こんな優しそうな人が爆笑男と失礼男の仲間だなんて。
ショック……。
「納得したか?」
「……してない」
「諦めろ」
「………」
フッと意地悪く笑う爆笑男にそっと目を閉じる。
数分前までならその笑みに突っ掛かっていたけど、今はそんな気力さえ湧いてこないよ……。
「……で、さっき言ってた屋上ってのはこいつ等にじゃなくてはお前に言ってたんだよ」
「……は?あたし?」
なんであたしが屋上に行かなきゃなんないの?
「“お前が公園で胯間蹴った男”って言ったら分かるか?」
「こか……!」
陽と王子様の前でなんて事言うんだコイツは!
……っていうか、今この人何て言った?
“お前が公園で胯間を蹴った男”
そう言ったよね?それってまさか“中田”のこと……?
「詳しくは上で話そうぜ」
「ちょ……!」


