「あき?宮原くん“あき”って言うの?やっぱり──」
「可愛いとか言うなよ?」
……うん、その目怖いです。
だって殺気がハンパないもん。
さっきの可愛さは一体何処へ?
「い、言わないです」
「……ならいい」
ムスッとしながらも眼力を弱めてくれた陽くんにほぉと安堵の溜め息を吐き出すあたし。
妃奈はそんなあたしを見てクスクス笑っていた。
「じゃあ陽って呼んでいい?あたしも凛音でいいから!」
「ねっ?」と押し気味にそう言うと、
「わ、分かったよ!だからそんなに迫って来んな!」
顔を赤らませてグイグイ押し返された。
「もぉ~照れなくていいのに。可愛いなぁ~陽きゅんは」
「あ、陽きゅん言うな!」
「あはははは!」
何だかんだ言って気が合ったあたし達は、それから和気藹々と色んな事をお喋りした。
途中、他のクラスメート達まで乱入してきて、最後にはお祭り騒ぎ。
実はこのクラス、女の子はあたしと妃奈しかいなかったりする。
入学式で女の子の大半はインテリア科へ入るって聞いてたけど、まさか普通科の女の子がクラスに数人だとは思わなかった。
まさに逆ハーレム!良い事尽くしじゃないか!
学校生活二日目をルンルン気分で過ごしたあたしは幸せいっぱい。
だけど、そんな幸せも一日も持たずに消え去っていった。
──この後に起こる“出来事”のせいで。


