バレると絶対に反対されると思ったから、二人には内緒で受験した。
内密に進めたから願書を出すまで二人にはバレることはなかったけど、どうやら受験日に誰かに見られていたらしく、家に帰った時、二人にボロクソ責められた。
それはもう、この世のモノとは思えないぐらい恐ろしくて。
一人暮らしするって言った時は………うん、思い出したくもない。
そんな二人を説得するのは手こずるかなと思ったんだけど、あたしには強い味方がいたから大丈夫だった。
その味方っていうのはあたし達のママ。
ママは『早く凛音の彼氏見たい』って言ってくれて、ノリノリで協力してくれた。
流石にママには逆らえなったのか、渋りながらもOKしてくれた二人。
あたし一人だったら絶対説得出来なかった。
それぐらい二人の反対ぶりは凄かったんだ。
ホント、お母様々だよ。
そのママも、この春からパパの転勤で一緒に海外へ行ってしまったんだけどね。
実家には今、貴兄と優音しか残っていない。


