Ri.Night Ⅰ 【全完結】



「ははは……っ」


可笑しくもないのに勝手に零れ落ちる笑み。


「……は……っ」


やっぱり好きになっちゃいけなかった。

十夜を好きになっちゃいけなかったんだ。



「……っ、十夜、とお……」


分かってた筈なのに。

最初から分かってた筈なのに。

好きになっちゃ駄目だって分かってたのに。


「うぅ……」



ねぇ、本当なの?


獅鷹が──貴兄が十夜に怪我をさせたって本当なの?


入院するぐらい大きな怪我を貴兄達が十夜にさせたって、そんなの嘘だよね?


もしそれが本当だとしたら、十夜は貴兄を恨んでる?


ねぇ、教えてよ十夜。


教えてよ……。






ずっと知りたいと思っていた十夜の傷。


それがまさか獅鷹のせいだなんて思ってもいなくて。


けど、この“真実”はまだほんの“序章”に過ぎなかった。



これから暴かれる“真実”がどれだけ自分を、……いや、皆を傷付けるのか、この時のあたしは知る由もなかった。




 【2巻へ続く】