「ちょっと!あたしは荷物か!」
「うっせぇ!お前が悪ぃんだろ!」
「はぁ?何であたしが悪いのよ!離せー!!」
ジタバタ暴れるけど煌は素知らぬ顔。
「はーなーせー!」
両手宙ぶらりんという変な格好で抱えられているあたしを見て、必死に笑いを堪えているメンバー達。
ちょっと、めっちゃ恥ずかしいんですけど!
「うっせー奴だな。ホラよ」
あたしを乱暴に床に下ろした後、ポケットから鍵を取り出す煌。
コイツ……。
「人を荷物扱いしないでよね!ったく、お姫様抱っこぐらい出来ない訳?」
文句を言いながらキッと睨みつければ、
「なんだよ?お姫様抱っこして欲しかったのかよ。早く言えよな」
煌はハッと鼻を鳴らして顔を近付けてきた。
「だ、誰がして欲しいって言ったのよ!そうじゃなくて荷物抱えよりお姫様抱っこを思いつかなかったのかってこと!別にして貰いたい訳じゃない!」
詰め寄ってくる煌に背を向けて走って逃げる。
「あー、疲れた」
車のドアを開けて車に乗り込んだ時。
「ん?メール?」
鳴ったのはメールを知らせる音。
どれどれ。
開いてみると、送り主は貴兄で。
内容は学校で送ったテストの結果報告の返事だった。
内容によると、あたしがあまり帰らないから優音が拗ねているらしい。
なに、優音拗ねてるの?
可愛い奴め。
「……お前、スマホ見て一人で笑うなよ。余計馬鹿に見えるぞ」
「はぁ!?煌はホントいつも一言余計だよね!」
グチグチ文句を言いながら貴兄にメールの返事を返す。


