「凛音ちゃん、起きて。着いたよ」
「んんー。着いた!」
寝るつもりはなかったのに本気で寝てしまったよ。
睡眠不足の力、恐るべしだ。
「さ、行こうか」
そう言って鞄を持とうとした時、隣にまだ十夜が居る事に気付いて、チラリ、下から覗いてみる。
「十夜さ-ん?」
いつもなら車が停まったらすぐに目が覚めるのに、今日はまだ目を瞑ったままで。
迎えに来てくれた時は起きてたのに今寝てるなんて意味分かんない。
「とーやー。十夜十夜十夜。十夜さーん」
嫌がらせのように連呼するけれど反応はなく。
もしかして本気寝してるんじゃないかと思って近くから覗き込んでみた。
すると、覗き込んだ所でタイミング良く開いた瞳。
「……えへ」
不恰好な体勢のままヘラッと笑うけどやっぱり無反応。
っていうかなんか言ってよ!
目を開けたまま寝てんじゃないのかと疑いたくなるほど何の反応も示さない十夜に思わず心の中で突っ込む。
っていうか、この体勢キツイんですけど!


