「十夜もおはよ」
「……はよ」
わぉ。起きてるじゃないの十夜さん。珍しい。
いつもは寝てるのに、今日はなんで起きてるんだろう。
しかも目ぱっちりだし。
「あ、壱さん、昨日は送ってくれてありがとう!」
背凭れに背中を預けながらお礼を言う。
「どういたしまして。またドライブデートしようね」
はぅっ……。
バックミラー越しに微笑んでくれるキラキラ壱さんに胸を打ち抜かれ、凛音ちゃん撃沈。
「是非ともよろしくお願い致します」
「ふふっ、喜んで!また秘密の話しようね」
ちょ、
「壱さん!!」
いきなり何ぶっ込んでくるの!?
「凜音ちゃん可愛い」
慌てふためくあたしを見て、クスクスと笑い出すキラキラ王子壱さん。
「何だよ、秘密の話って」
「な、何でもないよ!」
「言えって」
「だから何もないって!」
空気読んでよ!馬鹿煌!
しつこい煌に焦りは増すばかりで。
チラリ、十夜を盗み見てみると……。
ちょ……なんでそんなに不機嫌なの!?
明らかに不機嫌と取れるオーラに頬が引き攣って。
そっと十夜から離れる。
コワイコワイコワイ。
なんか、十夜さんから禍々しいものが放出がされてるんですけど。
「と、十夜さん?」
「………」
恐る恐る話し掛けてみるけど反応はなく。
……なに、この不穏な空気。
どうにかして下さい。お願いします。
そう神様にお願いしたものの、十夜の態度が変わる事はなく。
……よし寝よう。
悩んだ末、寝ることにした。


