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「凛音、テスト頑張ってね」
「あんまり思いつめたら駄目だよ?」
「赤点取ったら笑いに来てやるからまぁ頑張れ」
「凛音、赤点取ったらどうなるか分かってるよな?」
あーもう!
「分かってるよ!強制送還でしょ!」
帰る時ぐらい笑顔で帰れないのかこの人達は!
昨日から同じ事ばかり言われて、正直ノイローゼ気味の凛音ちゃん。
口を開けば勉強の事ばかりで、もううんざりだ。
「凛音」
「……優音」
その哀れんだ目、やめてくれ。
双子なんでこうも頭の造りが違うのか不思議なもんだ。
「ゆうちん、テレパシーで答え教えてくれ」
「アホか。漫画じゃあるめぇし、双子だからってそんな事出来る訳ねぇだろうが」
「……チッ」
お姉ちゃんがこんなに困ってるのになんてツレナイなん奴だ。
「じゃあまたな。テストの結果出たら連絡しろよ」
「はーい」
「赤点取ってもいいんだぞ。そしたら強制──」
「早く帰れー!!」
「……凛音ちゃんヒドイ」
不吉な事を口走る貴兄を足蹴にして、玄関から追い出す。
ったく、最後ぐらい“頑張れよ”って言えないのかシスコン兄貴!
「凛音、また遊びに来いよ」
「……うん。また行くね」
いつもの様に優音とハグをした後、バイバイと手を振る。
「皆、勉強教えてくれてありがとう。気をつけて帰ってね!」
別れ際ってホントに寂しい。
今度はあたしが皆の所へ遊びに行こう。


