「凛音ちゃん、厳しくしてごめんね。でも、俺、凛音ちゃんと一緒に誕生日会したいんだ」
「壱さん……」
スパルタ壱さんの声色ではなく、いつもの優しい壱さんの声色に涙が引っ込む。
「次のこの問題、全問正解したらご褒美に膝枕してあげるね」
「えっ!?」
膝枕!?
にっこり微笑む壱さんに目を見開いて驚く。
壱さんの膝枕。
壱さんの膝枕。
壱さんの膝枕。
「東條 凛音、頑張りますっ!!」
スクッと立ち上がり、「ハイッ!」と挙手。
眼鏡壱さんの膝枕。
これは是が非でもゲットせねば!!
ヨダレだだ洩れのご褒美がついた事によって俄然やる気が倍になったあたしは、メラメラと闘志を燃やし(萌やし)ながら必死で問題を解きまくった。
──その結果。
「はい。凛音ちゃん全問正解だったよ」
「ひゃっほーい!」
壱さんの膝枕ゲットだぜ!
メラメラ燃え(萌え)たのが良かったのか、見事全問正解。
両手を挙げてその場でクルクル回る。
「お前そんなに膝枕して欲しかったかよ?そんなのいつでもしてやんのに」
「はぁ?」
ソファーに踏ん反り返りながらポンポンと膝を叩く煌に思いっきり顔を歪める。
「いや、いい」
これは壱さんがやってくれるから意味があるのであって、アンタにはして貰っても全然嬉しくない。
ヒラヒラと手を振って拒否すると、
「ん?」
突然、携帯の着信音が鳴り響いた。
スマホを取り出して確認する
すると……。
ゲッ。
着信は貴兄からだった。
よりにもよって何で皆と居る時に鳴るの!?


