「オイ、妄想馬鹿女。気持ち悪ぃ顔してねぇでさっさと始めろ」
「はぁ?」
冷めた目で見てくる煌を横目で睨み付ける。
……ったく、これだから眼鏡の素晴らしさを知らない奴は駄目なんだよねー。
いーっと歯を見せて、フンッとそっぽを向く。
「ククク……。な?言っただろ?眼鏡かけたら絶対喜ぶって」
「そうだね。こんなに喜んでくれると思ってなかったけど」
「んん?」
ニッと悪戯っ子の様に笑う彼方と、天使の様な穏やかな笑みを浮かべる壱さん。
どうやら壱さんの眼鏡は彼方のもくろみだったらしい。
彼方グッジョブ!
っていうか、イケメン眼鏡男子が二人も居るのに落ち着いて勉強なんか出来る訳ないんですけど!
……なんて、言ってる暇なんかなかった。
「凛音ちゃん?ここ間違ってるよ?なんで7×6が24になるの?」
「ごごごごごめんなさい!!」
ひぃぃぃ!
怖い。怖すぎるよ壱さん!
笑顔は普段通り優しいのに、オーラに刺があるような気がするのはあたしだけでしょうか。
勉強モードになった壱さんはやっぱりスパルタで。
ONとOFFが違いすぎて凛音ちゃんついて行けませんっ!
「ククッ。りっちゃん大丈夫か?」
「……大丈夫じゃない」
泣きべそをかくあたしの頭をよしよしと撫でてくれる彼方。
うぅ……。今は変態彼方の優しさが身に染みるよ。


