「さて、何から勉強しようかなー」
鞄から教科書を取り出して、テーブルに並べる。
んー、と腕を組んでそれを眺めていれば、彼方がそれを覗き込んできた。
「りっちゃんは何の教科が嫌いなの?」
「全部!」
「……いや、自信満々に答えるとこじゃないからね」
「む」
ごもっとも。
「俺も全部嫌いー」
「陽きゅん!」
同志を発見し、「だよね~」と同意を求める。
そんなあたし達に「こらこら」と苦笑する彼方。
「じゃあ、俺、英語教えるから壱は数学教えてやってくれる?」
「了解」
数学より英語が嫌いなあたしは彼方に。
どっちも嫌いな陽は壱さんに数学を教えて貰う事になった。
「よろしくお願いします!」
彼方の隣に移動し、教科書を開く。
「凛音、赤点取んなよ」
「取んないよ!」
これでも中間テスト赤点無かったんだからね!
特等席で優雅に煙草を吹かしている十夜にあっかんべーをして、シャーペンを握る。
「もし赤点取ったらお前だけお留守番だからな」
「お留守番?」
何それ。
って言うか、十夜がお留守番とかちょっと可愛いんですけど。


