「……えへ」
ペコちゃん風に可愛く舌を出してみたけどそんなもの効く訳がなく。
両側から突き刺さる視線に冷や汗が止まらない。
「お前、この間親と飯食いに行ったって言ってたよな?」
「………」
「言ったよな?」
「い、言いました」
怖い怖い怖い!!
隣に大魔王と悪魔が居るっ!!
「あ、あの時はですね、親が来てて、その……」
親じゃないけど兄弟が遊びに来てたのは事実だもん!
「十夜、煌。あの時電話来てたのは本当なんだからあまり怒っちゃ駄目だよ」
い、壱さん!
「……チッ」
壱さんの一言で納得したらしい二人にホッと安堵の溜め息が零れる。
「っていうか、あのマンションに一人で住んでんのかよ?すげーな」
「あ、あのマンション、色んな広さがあるんだよね。あたしの部屋1LDKだからそんなに広くないよ?」
「え、そうなの?でも一人暮らし良いよなー。なぁなぁ凛音、今度泊まりに行ってもいい!?俺、凛音んち見たい!」
「お泊り?」
何それ、めっちゃ楽しそう!
「良いよー。陽なら大歓迎!一緒に寝よー」
ハイッ!と挙手する陽に指で丸を作ってOKサイン。
「えーいいなー!俺も凛音ちゃんと一緒に寝た……」
……ん?
満面の笑みだった雷さんが笑顔のまま固まってしまった。
どうしたんだろうと首を傾げる。
雷さんの視線を辿っていくと、そこには不機嫌オーラ出しまくりの十夜が居て。
いやいやいや!何で急に怒ってんの?
今の会話で怒るスイッチある!?
あまりの不機嫌さに突っ込んでしまった。


