「凛音ちゃん、どうしたの?」
笑いを堪えるあたしを、キョトンとした表情で見る雷さん。
「いえ、何でもないです。あっ、雷さん!」
「ん?」
「この中にお子様ランチも入れてあげて下さい」
「お子様ランチ?……あ、そうだね!それ忘れてたわ。了解。凛音ちゃんの希望通りお子様ランチも入れとく」
あたしの言ってる意味が分かったのか、雷さんはみんなの顔を見ながらプププと笑った。
「……何だよお前等」
「んー、何にもないよ。ね?雷さん?」
「うんうん。なーんもない」
冷めた目で見てくる煌を軽くあしらって、雷さんと笑い合う。
「雷さん、あたしハンバーグ!」
「了ー解。じゃあちょっと待っててね」
全員の注文を聞いた雷さんはそう言うと、奥の部屋へと消えて行った。
「雷さんって面白いねー」
「アイツはただの馬鹿だ」
「馬鹿って……先輩の事そんな風に言っていいの~?」
「良いんだよ」
コップを揺らしながら溜め息をつく彼方は、とてもじゃないけど先輩に対する態度ではない。
彼方がこんな態度を取るなんて珍しい。
「雷と彼方、従兄弟なんだよ。似てるだろ」
フンッとそっぽを向いた彼方に首を傾げていると、煌がコソッと耳打ちしてきた。
成る程。そういうことだったんだ。
だからこんな態度なんだね。


