「………は?」
「俺、お前の事すっげぇ気に入ったんだよね。一緒に居たら飽きなさそう」
「……はぁ?」
口を開いたと思えば意味不明な言葉。
まさかそんな事を言われると思わなかったあたしは馬鹿正直に顔を歪めた。
ってちょっと待って。
飽きなさそうって何!?あたしオモチャじゃないんですけど!
いや、違う違う違う。
今はそんな事どうでもいい。
そんな事よりも。
「仲間って何!?」
「ん?あぁ、族だよ族。俺等、暴走族やってんの」
「…………は?」
さらりと。
「はぁー!?」
それはもう本当にさらりと、男の口から放たれた。
「………」
目が点、とはこういう事を言うのかもしれない。
今のあたしはまさしくその状態で。
だらしなく開いた口も当分塞がりそうにない。
……っていうか、ちょっと待って。
今、この男何て言った?
暴走族?暴走族って言ったよね?
暴走族って“あの”暴走族?
バイクで暴走したり喧嘩したりするあの暴走族?
「無理!!」
目の前には両腕で作られた立派な×印。
精一杯の拒否を動作で示す。
「即答かよ。少しは考えろっつーの」
十分過ぎる程考えた結果がコレだっつーの!
っていうか考えなくても無理っていう事は最初から決まっている。
だって、あたしのお兄ちゃん、暴走族の総長なんだから!


