「十夜!起きて!もうっ!取り敢えず起きろー!!」


朝っぱらから声を張り上げるあたしって……。


うぅ……これも十夜のせいなんだからね。



「オイ。朝から何だよ」

「………」


何だよじゃないわよ。

全く人の気も知らないで!


眠たそうに眉を顰める十夜に腹が立ってきて、勢いよく起き上がった。


すると、起き上がった瞬間、全身に走り抜けていった激痛。


いっ、たぁ……。



「どこ行くんだよ」


「……お風呂。また戻って来るから」


痛みと戦いながらベットから下り、身体を丸めながらお風呂場へと向かう。







……うわっ!何この顔!?


脱衣所の鏡で見た自分の顔は人様に見せれないぐらい酷くて。

慌てて化粧落としを手に取る。


こ、この顔はヤバすぎる……。


泣いたから化粧取れてるし、落とさないで寝たから顔がボロボロ。


電気をつける前に部屋から出て良かった。


とてもじゃないけどこんな酷い顔十夜には見せられない。


メイク落としと洗顔、そして歯ブラシを手に持って、お風呂場へと駆け込む。