Ri.Night Ⅰ 【全完結】




「壱さん、なんで此処にいるの?」


「それは……、凛音ちゃんが遅いから探しにきたんだ」


「……っ、そうなんだ」



困ったように笑う壱さんに「ありがとう」とお礼を言って顔を上げる。



すると。



「妃奈!!」



目に飛び込んできたのは、瞳一杯に涙を浮かべながらあたしの方へと走ってくる妃奈の姿。



「妃奈!」


「凛音ちゃん!」



その場から駆け出して、妃奈の身体を力一杯抱き締める。



「妃奈、巻き込んでごめんね」


「ううん。大丈夫。ありがとう、助けに来てくれて」



大丈夫って言ってるけど、怖かったに違いない。


だって、こんなにも震えてる。


あたしは喧嘩慣れしているけど、妃奈は喧嘩なんてした事がない普通の女の子だ。


怖くない訳ない。




「ごめん、妃奈」



怖がらせてごめんね。














「──お前等、今まで凛音に何した?」


「ひっ……!」


「何したか聞いてんだよ」




女達を壁に追いやって、顔近くの壁を思いっきり蹴る十夜。


女達はビビッてしまい謝る事も出来ないらしく、ただただ身を寄せ合って震えてるだけ。


さっきの威勢はどこにいったんだか。




「……壱さん、妃奈をお願いします」


「えっ、凛音ちゃん?」



妃奈を壱さんに預けて、十夜達の元へと向かう。