見事な中段蹴りが炸裂。男の悲痛の呻き声と共にドサッと倒れる音が聞こえた。
「……あれ?」
え、ちょっと待って。
体勢を整え、倒れている男をよく見てみると、何だか男の体勢がオカシイ。
ちょ、まさか、嘘でしょ?
目の前の男は見るからに股間を押さえていて。しかもよっぽど痛いのか、小刻みに身体を震わせている。
も、もしかしてあたし、男の股間蹴っちゃった……?
え、ちょ、ホントに!?
どどどどどどうしよう!これって大丈夫なの!?放っておいてもいいの!?病院に連れて行った方が……!!
「ブッ!」
へ?
「ギャハハハハ!!」
な、何!?
男を見てオロオロしているあたしとは反対に、突然その場に響いたのは盛大な笑い声。
しかもその笑い声は聞き覚えのある笑い声だった。
この場に似つかわしくないその笑い声の方へと振り向くと、
「おま……!股関、モロ……!」
……やっぱり。
笑い声の主は想像していた通り、爆笑男だった。
何が面白いのか、あたしとキモ男を交互に見て爆笑している。


