「ホラ」
「え、くれるの?」
「……お前、俺が欲しくて取ったんだと思ってんのかよ」
「………」
思わないです。
お腹を押さえながら、ホラ、と手に乗せてくれたのはあたしが欲しいと思っていたイラッ〇マで。
「可愛い!ありがと十夜!」
頭上に掲げて「わーい」と喜ぶ。
「まだすんのかよ」
「んー、」
どうしようかな。
キョロキョロと辺りを見回せば、トイレ案内看板を見つけて。
「十夜、ちょっとトイレ行ってきていい?」
十夜に荷物を預けて、トイレへと向かった。
っていうか、此処、お客さん少なくない?
トイレから出てふと思ったのはそれ。
クレーンで遊んでる時は気にならなかったけど、今見ると店内には殆んど人がいない。
バレるって心配していたけど、取り越し苦労だったようだ。
次、何しようかなぁ。
クレーンは難しいから違うのにしようかな。
そんなを考えながら歩いている時だった。
「凛音」
「………え?」
突然、背後から呼ばれた。


