「東條さんは謝らなくていいよ!俺が勝手にした事だし。でも、他のヤツに見られなくて良かった。また何かあったら言ってな?」
そう言って、ポンッとあたしの頭に右手を乗せてた矢野くんは、返した紙袋を持って自分の席へと戻っていた。
途中、「ありがとう!」と声をかけると、にっこりと微笑んでくれて。
その穏やかな笑顔少しだけ胸が高鳴った。
矢野くんってホント優しくて良い人だな。
彼氏にするなら矢野くんみたいな人が理想だよね。
……まぁ、理想と現実は違うけど。
あーあ。早く彼氏欲しいなぁ。
そんな事を思いながら、いつもの様に教科書を机に突っ込むと。
───ガサッ。
机の奥で嫌な音がした。
まさか……。
恐る恐る手を突っ込んでソレを取り出してみれば、それは一生見たくないと思っていたもので。
「はぁ……」
自然と溜め息が零れ落ちる。
悪い予感ほどよく当たるとはよく言ったものだ。
二度目となるソレにうんざりしながらも開けると、前回と同じく紙の真ん中に一文だけ記されていた。
【痛い目に遭いたくなかったら今すぐ鳳皇から離れろ】
“離れろ”
その言葉を見て、差出人が前回の手紙の差出人と同一人物だという事が分かる。


