Ri.Night Ⅰ 【全完結】



いや、さすがに目を開けては寝ないよね。


じゃあ、勝手に頭を撫でて怒ってるとか?


それともあたしが昨日爆睡してて帰れなかったからとか?


まぁ、理由は何にせよ、とりあえず謝っといた方がいいよね。



「と、十夜?昨日はごめんね?あたしが寝ちゃったから帰れなかったんだよね」



まだ横になっている十夜に両手を合わせて、「ごめんなさい」と頭を下げる。


すると……。


「わっ」


突然、首に腕を回されて、グイッと強く引き寄せられた。


気付けば寝ている十夜の上に倒れ込んでいて。



「ちょ……、」


目の前に迫る十夜の綺麗な顔に心拍数が一気に跳ね上がった。




「──お前、何かあったらすぐに陽に連絡しろ」


「………は?」



え、なに急に。意味分かんない。


っていうか、この体勢なに!?



突然の急接近に、軽くパニック状態になるあたし。


何がどうなっているのか全く理解出来なくて。


取り敢えずこの体勢をどうにかしなきゃと両腕に力を込めた。



「……っ」



けれど、まるで逃さないとでも言うように強くなる十夜の腕の力。


それに負けまいと力を込めれば、十夜もまた力を込めた。


引いては引かれ、引いては引かれ。


地味な攻防を何度も繰り返すあたし達。



もー!十夜の馬鹿!離してよ!