Ri.Night Ⅰ 【全完結】



っていうか、あたしワックスつけてない十夜って初めて見たかもしれない。


恐る恐る手を伸ばして、起こさない様にそっと撫でてみる。


「わ……」


期待通りの感触に、思わず声が出てしまった。



すごーい。サラサラ。


気持ち良すぎる手触りに、撫でたりすくったりして好き勝手するあたし。


っていうか、頭を撫で回しているのに全然起きないんですけど。爆睡しすぎでしょ。




そう言えばあたしも十夜に頭撫でられた事あるんだよね。


まさか頭を撫でられるなんて思わなかったから、あの時は本当にビックリした。


見かけによらず優しいんだよね、この人。


面倒見がいいと言うか何と言うか。


だから総長っていう大役も出来るんだなって思う。



総長って、ただ喧嘩が強ければいいっていうものじゃないだろうし。


人望っていうのかな?


この人についていきたい、と思わせる人じゃないと総長って出来ないんじゃないかなって思う。



“人を引き付ける魅力”



それは強さだったり優しさだったり色々あるだろうけど。


十夜は他の人に比べるとその魅力を多く持っていると思う。


なーんて、十夜の事まだ全然知らないんだけど。


でも、そんな気がする。


鳳皇の人達を見てたら何となく分かるから。


だって、十夜を見る視線が“尊敬の眼差し”だもん。