「凛音、こっちへ来い」
「へ?」
不意に投げかけられたその声に振り向けば、そこにいたのは十夜で。
十夜を怒らせると後々面倒そうだと思ったあたしは、その命令に素直に従い、十夜の元へと向かった。
……っていうか、なんでそんなに機嫌が悪いんでしょうか。
腕を組んで、不機嫌オーラを振り撒いている総長様。
いや、これは不機嫌なんてもんじゃない。身に纏うオーラがヤバすぎる。
ぶっちゃけさっきの煌より数倍、いや、数十……数百倍は怖いんですけど。
近付いただけでそのオーラに殺られそうだ。
だけど近付かない訳にはいかず、恐る恐る近寄っていく。
「脱げ」
「は?」
いきなり突きつけられたの命令に思わず素頓狂な声が出てしまった。
「は?え?」
今なんと?
脱げ?脱げって言った?
え?こんな所で十夜がいきなり変態発言?
え、あの十夜が!?
「……チッ」
しかも舌打ちまでされたんですけど。
な、何なの、一体。
と思っていたら。
「風呂行け」
変態発言に加え、意味不明発言までされた。
「は?風呂?」
もう、何が言いたいのかさっぱり分からない。
えぇーと、お風呂に入れって事?
だったら最初っから「脱げ」じゃなくてそう言えばいいのに。
紛らわしい!
……ホント、十夜の言葉って解りにくい。
取り敢えず“風呂行け”って言ってるし帰ろうかな。


