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「あー、疲れたー」
「りっちゃんおかえりー」
「あれ、彼方来てたんだ」
全然気付かなかった。
「りっちゃん、暴れまくってたから声かけなかったんだよ」
「あ、暴れてないし!」
「いや、あれは下の奴等が可哀想になるぐらい暴れてたよ」
「んな大袈裟な」
ちょこっと本気出しただけですよ。
っていうか。
「あれ?彼方、今日は眼鏡?」
「え?あ、うん。今日はちょっと目が痛くてね。変?」
「ううん!全然!!すっごい似合ってる!!」
眼鏡男子良いじゃないか!!
ウェーブした髪にすっごい合ってる!!
「りっちゃん、眼鏡好きなの?」
「うん、大好き!!」
「じゃあ、これから眼鏡にしようかなー」
「うん、そうしてそうして!」
「わーい、眼鏡男子だー」と小躍りすると、煌から「……馬鹿か」と呆れた声が。
好きなものは仕方ないじゃない。
眼鏡の良さが分からないなんて可哀想だね。
「っていうかお前さ、さっきから思ってたんだけど」
「うん?」
「そのTシャツ、大きすぎねぇ?」
「へっ!?」
あたしの着ているTシャツを訝しげに指差す煌にビクッと肩が飛び上がる。
ちょ、何でそこを指摘するかな。
「んー、どっからどう見ても男物だよなぁ?」
探る様に細められたその目に、スーッと逸れていく視線。
ど、どうしよう。
取り敢えず誤魔化さなければ。
そう思って口を開けば。
「あああああたし、男物も持ってるの!」
思いっきりどもってしまった。
……ヤバイ。バレる。


