仕方ない。また後で言えばいっか。
陽に聞くのは諦めて、もう一度封筒に視線を戻す。
手紙、だよね?
封筒を開けると、中には便箋らしき紙が一枚入っていた。
その紙を封筒から取り出し、開いてみると。
【鳳皇から離れろ】
そこに書かれていたのは驚愕の一文だった。
……な、何これ。
なんで?なんで鳳皇と一緒に居る事がバレてるの?
封筒を持つ手が小刻みに震える。
見られた?何処で?
学校内では十夜達と関わっていないからバレる訳がないのに。
じゃあ……なんで?
……もしかして、幹部の陽と一緒にいるから?
目を凝らしてもう一度文字を見る。
文字は男と女、どちらが書いてもおかしくない微妙な字体。
一体誰がこの手紙を?
分からない。
何処でバレたのかも分からない。
……どうしよう。
十夜達に言った方がいいのかな。
でも……。


