Ri.Night Ⅰ 【全完結】



走りながら器用に仰け反る男の子に軽く手を上げ、ニッと口角を上げる。



「やっぱアレ、Bladeだったんだね」



思った通りだった。


追いかけてたのは、ずっと鳳皇が探していた男達。




「よーし、あたしがとっ捕まえてやる!」


「は!?ちょ、凛音さん!?」



みんなを追い越して、奴等の背中を追いかける。


コインパーキングに差し掛かった所で千暁くんに追いついて、走りながら千暁くんの顔を覗き込んだ。



「千暁くん、あたしが行く!」


「は?え?……って、凛音さん!?」



「なんで此処に!?」と大袈裟に驚いた千暁くんの横をすり抜けて、数メートル先まで迫っている敵に向かって猛ダッシュ。


真後ろに迫った所で思いっきり地を蹴り上げると、



「食らいやがれ!!凛音ちゃんドロップキーック!!」



男の背中に跳び蹴りを食らわせた。



「ウッ……」



小さなうめき声を上げ、地面へとうつ伏せに倒れた男。


その男に馬乗りになり、ムサイ様の得意技、エビ固めを決める。



「うぉりゃぁぁぁぁぁぁ!!」


「り、凛音さん!危ないです!」


「大丈夫!あたしに任せて!」



近寄ってきた千暁くん達にピースをして、更に違う技をお見舞いする。



「ムサイ流、暑苦腕挫十字固めー!!」


「イィッ、テェー!!」


「ホラホラホラ!早く白状しろよっ!アンタ達のボスは何処にいるの!?」


「……ッ」


「言わないとこうするからね!」


「……ッ、イィ……ッ!」