っていうか、此処、寝室だったの?



目に飛び込んできたのはネイビーブルーのシーツが印象的なタブル……いや、キングサイズのベッド。



「ベッドに上がれ」

「は?」

「上がれ」



ベッドから十夜に視線を移すと、有無を言わさないといった表情でそう言われた。



……えぇっと、これはベッドで寝ろって事かな?

なーんだ。十夜ってば気が利くじゃん!

そりゃソファーよりベッドで寝た方がよく寝れるよね!



ルンルン気分でベッドの上に上がると……。



「……え、」


突然、背後から左肩を強く掴まれた。


――かと思えば次の瞬間、思いっきり捲り上げられた制服。



「は?」


ちょ、……え?


って。


「ギャー!!」


突然背中に感じた違和感に直ぐ様雄叫びを上げたあたし。


叫ぶのとほぼ同時に捲っている十夜の手を思いっきり払い除けて、無我夢中で枕の方まで這っていく。



「アンタ何すんのっ!?」


くるりと振り返って壁に背中をくっつけると、指を差しながら十夜を睨んだ。



い、いきなり何!?

びっくりするじゃん!何で制服捲ってんの!?

ま、まさかそういうつもりでここに連れてきた訳じゃないよね!?


十夜はそんな事しないと思ってたのに……。



「お前、背中も打ってんじゃねぇか」



……って、えっ!?背中!?


あっ!背中か!



あたしはてっきり襲われるもんかと……。

ってなに勘違いしてんのあたしっ!うわ、恥っ!