Ri.Night Ⅰ 【全完結】



「あー良かった。アンタじゃなくて壱さんが運転手で!アンタと違って超安全運転だしね!」

「えっ!?」



ん?


あたしの言葉に反応したのは何故か煌ではなく隣にいる陽で。


ちょっとちょっと、と身を屈ませた陽に小さく手招きされる。


よく分からないまま同様に身を屈ませて陽に近寄っていけば、



「凛音。そんな事言ってられるのは普段だけだぜ?」



コソッと耳元でそう言われた。



「普段だけ?」



どういう意味だろう?



「何かあった時の壱の運転は怖ぇ……」



な、何かあった時?



「そん──」

「な事ないよ?凛音ちゃん」



詳しく聞こうとすると、壱さんにバックミラー越しにやんわりと遮られ。



「………」



っていうか壱さん、今の会話聞こえてたの?


凄まじいほど放出されているキラキラビーム。


笑顔なのに、物凄く笑顔なのに。


何故か物凄い威圧感を感じるのはあたしの気のせいでしょうか。



「あは。あははは……」



これはもう笑って誤魔化すしかない。


そうしろとあたしの第六感が告げている。


これ以上突っ込むべからず、だ。



「そういえば凛音ちゃんちってどの辺?一応、煌達と会った公園の方に向かってるんだけど」



あたしがこれ以上突っ込まないと察したのか、壱さんは話題を変え、そう問い掛けてきた。



「えっと公園の近くに〇〇っていうお店あるのわかりますか?そこの近くなんでそこで降ろして下さい」

「OK」



壱さんは虫も殺さぬ様な爽やかスマイルで微笑んだ後、慣れた手付きでギアを動かし、車を発進させた。