「貴方が、“総長”?」
「十夜でいい」
「……十夜が、総長?」
「あぁ」
やっぱり。
「凛音ちゃんよく分かったね」
「そりゃ分かるよ~。一人だけ偉そ……じゃなくて、あの高級椅子に座ってるから」
「ブフッ。偉そう……確かに」
「陽」
「っと、ヤバイヤバイ」
壱さんに静かに制され、直ぐ様口を閉ざす陽。
どうやら陽は総長様が怖いみたいだ。
確かにあのオーラは怖いからね。
「凛音ちゃん、今更だと思うけど、俺達は“鳳皇”っていう暴走族なんだ」
「……うん」
穏やかな表情から一変し、急に真剣な表情へと切り替わった壱さん。
あたしも同様に切り替え、真っ直ぐ壱さんを見据える。
「十夜が鳳皇八代目総長で、煌が副総長。そして、俺達が幹部」
「は?エセオオ……、」
と、ヤバイヤバイ。エセ王子って口走りそうになった。
っていうか、エセ王子が副総長って……!
「テメェ、今何言おうとした?」
「……いや、何でも?」
スススと目を逸らせば、ガシッと頭を掴まれ。
「副総長がそんな乱暴でいいの!?」
「良いんだよ!」
「良くないでしょー!」
「煌!離せって!」
ホントこんな奴が副総長で大丈夫なの!?
絶対壱さんの方が良いと思うんだけど!
「失礼な発言は控えろよ、凛音チャン?」
壱さんに無理矢理引き離された馬鹿煌はソファーに荒々しく腰を落とすと、偉そうに背凭れに踏ん反り返った。
その態度がまたムカツク。


