Ri.Night Ⅰ 【全完結】



「俺もりっちゃんの勇姿見たかったなぁ~」



倉庫で待機じゃなくそっちに参戦すれば良かった、と惜しそうに唇を尖らせている変態男。



いやいやいや、見なくていいから!


っていうか倉庫中に広まってるとか有り得ないし!



「アレは忘れて!ね?うん忘れよう!」


「え?あ、はい……」



ニコニコしている男の両肩をガシッと掴み、力一杯そう告げると、男の子はあたしの勢いに押されて後退気味。



「絶対だからね!みんなも!」



男の子から視線を外し、笑いを堪えている人達にもしつこく念を押す。



「オイ、分かったから千暁離してやれよ。マジでビビってんぞ」


「……む」



その言葉に視線を戻せば。



……あらま。



爆笑男の言う通り、男の子は今にも泣き出しそうな顔であたしを見ていた。



おかしいな。

そんなに凄んだつもりないのに。



取り敢えず男の子から手を離し、一歩後退した後改めて男の子を見上げる。



「えぇーっと、千暁くん?だったよね?あたし凛音って言います。ビビらせちゃってごめんなさい。

 ちょっと事情があって、これから少しの間此処でお世話になる事になりました。不束者ですがどうぞよろしく!」



あ、みんなも!


そう言って周囲にいる人達にも挨拶し、深々と頭を下げる。



やっぱお世話になるんだし、挨拶ぐらいしないとね。



そう心の中で呟いた後ゆっくりと顔を上げると。



──へ?


顔を上げた瞬間、視界に飛び込んできたのは何故かみんなの間抜け顔。