あたしの願いが通じたのか、やっと頭を上げてくれた男の子。
「あの股間蹴りは凄かったです!」
「……へ?」
ホッと息と付いたのも束の間。
さっきとは打って変わり、何故か満面の笑みを浮かべた男の子。
余りの変わり様に、男の子が何て言ったのか聞き取れなかった。
「俺、あんな綺麗に決まった股間蹴り見た事な――!」
「ちょー!ストップストップストップ!!」
いきなり何言うのこの子は!!
「本当にあの股間蹴りは凄くて──」
「だからストップー!!」
笑顔で爆弾を投下し続ける男の子にストップストップと両手を振り回す。
ちょ、何なんだこの男の子は!
そんな股間股間連呼しなくてもいいから!
ホラ、みんな笑ってんじゃん!
男の子の口を押さえたのはいいけど既に遅く。
チラリと周囲を見回せば、ヤンキー君達が身体を二つ折りにして必死に笑いを堪えていた。
しかもその人達だけではなく、隣にいた爆笑男達まで。
「ククク……残念。もう遅ぇよ。お前の股間蹴りネタは次の日にはもう倉庫中に広まってたぜ?」
「は!?」
次の日には広まってた!?
しかも倉庫中!?嘘でしょ!?


