やっぱり失礼男達はこのチームの幹部なんだ。


あたしを誘った事もそうだけど、此処の人達の視線が不快に感じられないから。



普通なら余所者が倉庫へ入ってくると警戒心丸出しにする。


けれど、それが全くと言っていい程感じられない。


それは多分、失礼男達と一緒に居るからだと思う。


自分よりも目上の人間と一緒に居る。


それは何かしら意味があるという事を理解しているんだ。



だってほら、目が合ったら直ぐに頭を下げてくれるし。


これはもう爆笑男達が幹部に間違いないだろう。



一応あたしに頭を下げてくれてる訳だし、こっちも礼儀として下げなきゃね。


そう思い軽く頭を下げると、



「……え?」



頭を上げた瞬間、視界に飛び込んできたのは人を掻き分け、此方へと歩いてくる男の子の姿。



「……ちょ、」



男の子は目の前で立ち止まったかと思うと、前へ倒れるんじゃないかと思う程深く頭を下げ、



「あの、この前はちゃんと護れなくてすみませんでした!」



倉庫中に響き渡るぐらい大きな声を響かせた。



「……ちょちょちょちょちょっと!頭上げて下さい!」



突然の事に吃驚するあたし。


そりゃそうだろう。


だって、こんな所に来てまさか不良くんに謝られるだなんて誰がそんな事思うだろうか。


というか、何故謝られているのかが分からない。


あたし、頭を下げられる様な事した覚えないんですけど。