そのとき、部屋の隅から声がした


「王妃様。仕事は終えました。証拠には、姫の髪の毛を持ってきました。」


ゆっくりと振り返り、狩人が差し出したそれを見る


見た瞬間、がっかりした


見なければ良かった


「・・・・そう。もうよい。下がれ。」


呟くような、微かな声で言った


そう言ったあと、狩人はすぐに立ち去った


(良かった。)


聞こえていたみたい