「楽しみですね。」
「そうですね。結構距離ありますから、抱っこしましょうか?」
「ううん。あたし、小五郎さんとこうやって歩いていたい。だから、抱っこは嫌。」
小五郎さんにこうやってずっと手を繋いでいたいの。
何故だか分からない。
自分でも分からないの。
けど分かるのは小五郎さんといつまでもずっといたいの。
ずっとずっと…
「巳甘さん…」
「ご、ごめんね?あ、あたし何いっ______」
ギュ
小五郎さんの心臓の音が聞こえる。
「巳甘さん…」
あたし、小五郎さんに抱きしめられてる…の?
「こ…小五郎さん?」
「そんな顔して言われると…期待します。」
顔?
どんな顔してたの?
「期待…?顔…?」
「巳甘さん、すっごく寂しそうな顔してましたよ。これは期待しててもいいんですか?」
抱きしめられる力が強くなる。
「巳甘さんのこと「おーーい!小五郎かぇ?」っ!」
あたし達は急いで離れた。
「龍馬さんですか。」
「うぉっ!どういた?小五郎、機嫌悪いぜよ。」
「巳甘さん、ほっといて行きますよ。」
「うん。」
あたしの手を掴んで優しく包み込むように手をにぎる小五郎さん。
「ああ!おいていかんちょいて!」
そんな龍馬さんの言葉にも無視して歩き続ける小五郎さん。
あたしは置いていかれないように急ぐ。
ねぇさっきなんて言ったの?
教えて…
あたしの心臓が握りつぶされるように苦しいの。
貴方の事考えただけなのに。
考えれば考えるほど苦しいの。
もっともっと貴方に触れていたいよ。
あたしは握る手をそっと強く握った。



