そのまま千鬼の私室に寝かせられて、恵都はほとんどまる一日眠りっぱなしだった。
いつもの時間を過ぎても起きてこない恵都を心配して、山吹が一度様子を見にきたらしいが気づかなかったくらいだ。
恵都がようやく起きた時にはもうすでに食卓には料理が並んでいて、申し訳なさで一杯になった。
千鬼は昨晩もう少し恵都をこの屋敷に置くと言ったのに、山吹にはなにも言っていないらしい。
必要ないと千鬼は言うが、世話になるのだからと恵都は一旦箸を置いた。
「あのね、山吹さん」
「ん?」
食べる手は止めず、山吹が返事をする。
「私ね、もう少しここでお世話になることになったの。ご迷惑おかけすると思いますがよろしくお願いします」
「そっか、そっか。恵都ちゃんには色々手伝ってもらってるし、逆に助かるって」
山吹がにっこりと笑ってくれて、恵都は心底安心した。
