バチバチと音を立てながら、妖は縁側の目前に降り立った。
焦げ臭いと思ったら、妖の着物の端が焦げている。
妖は無言で恵都を見下ろした。
その間に次々に他の妖たちが降ってくる。
恵都はすぐに目の前の妖が鬼だと分かった。
千鬼と同じ、黒い角が生えている。
しかし千鬼とは対照的な色彩をもっていた。
肩に届くかどうかという長さの髪は黒。
真っ黒で、闇に紛れてしまいそうなのに、存在感がある。
変化中なのだろう瞳は青く輝いている。
面頬は――もう面頬の体をなしていないが、顔の左上だけを隠すように斜めに切られている。
だから、ほとんど顔が見えている。
「……千鬼、じゃない、よね?」
違うと分かっていても、思わずそう聞いてしまうくらい、この鬼は千鬼とそっくりだった。
