「そ、そうだよな。ごめん!ごめん!なんか、しんみりしちゃって。
今日はお前と愛ちゃんの大事な武道館コンサートだったのに……」
気を取り直した押尾さんたちと一緒に安田の車に乗り込み、武道館に到着する。
広い!
ここで、これからコンサートをするんだ。
体がぶるっと身震いする。
安田が歌い、私率いるダンサーたちがこの武道館で踊る。
その開園が8時間後に迫っている。
もう、到着しているスタッフもいる。
教え子のダンサーたち数人が私に気づき、駆け寄って来る。
「おはようございます!愛先生!」
「おはよう。早いね」
「だって、ドキドキし過ぎちゃって、居ても立っても居られなくて、来ちゃいました」
まだチームに入りたての一番若い女の子が、胸に手を当て、顔を高揚させてる。
私にもこんな時があったっけ……。
しみじみ思い出しながら微笑んでいると、安田に肩を叩かれる。
「最終打ち合わせをするから、控室に来て」
「あ、うん」
安田の後に続こうとして、教え子の女の子たちが私の服の裾を掴み、取り囲む。
「あの……。愛先生は……本当に聡(さとし)さんとは付き合ってないんですか?」
「えっ?」
「だって、仲良さそうにいつも一緒に行動してるし。それに……すごく雰囲気、いいし」
「だから、いつも言ってるけど、『親友』だから、安田は」
「でも……」
納得いかなさそうに女の子たちが上目遣いで私を見る。
今日はお前と愛ちゃんの大事な武道館コンサートだったのに……」
気を取り直した押尾さんたちと一緒に安田の車に乗り込み、武道館に到着する。
広い!
ここで、これからコンサートをするんだ。
体がぶるっと身震いする。
安田が歌い、私率いるダンサーたちがこの武道館で踊る。
その開園が8時間後に迫っている。
もう、到着しているスタッフもいる。
教え子のダンサーたち数人が私に気づき、駆け寄って来る。
「おはようございます!愛先生!」
「おはよう。早いね」
「だって、ドキドキし過ぎちゃって、居ても立っても居られなくて、来ちゃいました」
まだチームに入りたての一番若い女の子が、胸に手を当て、顔を高揚させてる。
私にもこんな時があったっけ……。
しみじみ思い出しながら微笑んでいると、安田に肩を叩かれる。
「最終打ち合わせをするから、控室に来て」
「あ、うん」
安田の後に続こうとして、教え子の女の子たちが私の服の裾を掴み、取り囲む。
「あの……。愛先生は……本当に聡(さとし)さんとは付き合ってないんですか?」
「えっ?」
「だって、仲良さそうにいつも一緒に行動してるし。それに……すごく雰囲気、いいし」
「だから、いつも言ってるけど、『親友』だから、安田は」
「でも……」
納得いかなさそうに女の子たちが上目遣いで私を見る。

