▼ 彼女の後ろ姿を見送りながら、俺は彼女の背中ばかり見ているな、なんて思う。 俺の部屋を出て行く背中。 他の男と飲んでいる背中。 他の男に連れ込まれそうになっている背中。 俺を置いて帰っていく背中。 つれないなぁ、と溜め息が出そうになる。 すぐそこにあるのに、なかなか触れられない。 なかなか手に入らない。 でも、だからこそ目が離せない。 どうすれば彼女は俺のことを好きになってくれるだろう? そんなことを考えながら、俺はいつまでも夜の街の真ん中に立っていた。