「……千夜」 背後からかけられた、聞き覚えのある声に肩が跳ねる。 「斗真(とうま)……」 橋野 斗真(はしの とうま)。 ──碧の、副総長。 つまり、碧の中で、梓真の次にいる人と言える。 「な、に?」 「ちょっと話ある」 「え、ちょ……っ」 いきなり腕を引かれて、抗う間もなく連れていかれる。 突然、なに……? 彼も碧側だから、もちろん私を裏切ったと思ってるひとりのはずなのに。 どうして、私に声をかけてくるの?