「あれ。サボったの?」 「ああ」 「せっかく、単位がやばいって珍しく授業出てたのに」 「んなことどうでもいい」 いやいや。 「よくないよ。留年したら困るもん」 「……わかってる」 小さく息を吐いて、彼は私を昨日と同じソファに座らせた。 「一騎に話があるから、ちょっとコイツのこと見といてくれ」 「はいはい。 ヒナの部屋で、一薫と3人でゲームしてるよ」 「わかった」 彼が、部屋を出ていく。 パタンと扉が閉まると、彼は優しく微笑んで私に声をかけてくれた。